●電流と磁界の指使い●
電流と磁界の関係で使う4つの指使いは大丈夫でしょうか。
「右ねじの指」、「右コイルの指」「フレミングの左手①」「フレミングの左手②」の4つです。
電流と磁界の因果関係とともに、向きをしっかりおさえてください。
1.『電流が流れると磁界ができる』
導線に電流が流れると、まわりに同心円状の磁界Hができます。
使う指は「右ねじ」ですね。
導線を巻いたものを、コイルといいます。
コイルに電流が流れると、磁界ができます。
コイルの中での磁界の向きを示すのが、「右コイルの指」です。この指使いは、ファラデーの電磁誘導のときに、活躍します。
2.『磁界の中で、電流が流れると力を受ける』
磁界の中で、導線に電流が流れると、導線は力(電磁力)を受けます。
導線の長さLあたりに働く力:電磁力F=IBLです。IとBとFは、直行座標上にあり、フレミングの左手①を使います。
また、電荷を帯びた粒子が受ける力:ローレンツ力f=qvBのときも、この指使いです。
ただし、正の電荷が動く向きが電流の向きです。
負の電荷が動く向きと電流の向きは、逆になるので注意して。
3.『磁界を切るように導体棒が動くと、起電力が発生する(導体棒は電池になる)』 磁界の中で、導体棒が動くと、棒に誘導起電力Vが発生します。
すなわち、棒が電池になります。親指は電池の+側を指します。
長さLの導体棒の起電力V=vBLです。
私は、フレミングの左手をvBLと言い換えて、フレミングの左手②として使っていますが、フレミングの右手を使う人もいます。フレミングの右手を使うときは、親指・・v、人差し指・・B、中指・・Vです。
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☆★ひとこと★☆
かなり前のことですが、授業後に、
ある生徒が、
『フレミングの左手って、x、y、zの直行座標で,直交座標が回転するということですよね。
だったら、指を使わなくてもできます。』
と言ってきました。
・・・ええっつ!・・・・(3座標が頭の中で自由に動くの?)・・・・(まさか)・・・・
何題か問題を出してみましたが、(むきになって、かなり難しいのを)
彼は完璧に向きを言い当てました。
そして・・・・・それからは・・
授業で私が指を使って解説をするとき、
生徒たちが手をあっちに向け、こっちに向けしている中で
彼だけは何もせず、ニンマリ。
私たち(?)凡人は、指で即決できることは、指に任せて,
頭には、もっとほかのことで悩んでもらうことにしましょう。
(ちょっと負け惜しみ)